岐阜のおいしい洋菓子店|フランセ ヤノ

岐阜のおいしい洋菓子店|フランセ ヤノ

岐阜のおいしい洋菓子店|フランセ ヤノ


 


ちょうど4年前の肌寒い日、私に1本の電話が入った。 「上之保の柚子を使って、みんなに愛されるスイーツを、一緒につくっていただけないでしょうか。」 その意外な言葉は、県内唯一の柚子の産地、関市上之保で柚子づくりに携わる波多野氏のものだった。 柚子と言えば、香気高く、日本食の材料として用いられるが、フランセヤノのスイーツとしては、まだ存在していなかった。 スイーツとしては、あまり馴染みの無い「柚子」が、果たして岐阜の人に受け入れられるのだろうか…。最初に浮かんだのは、この疑問だった。


 

しかし、波多野氏から、上之保の柚子がなぜ美味しいのか、商品として安定した収穫ができるまでの苦労話を聞き、柚子を使って上之保を活性化していきたいという地元愛、そして何よりも柚子をとても大切に想う情熱に心打たれ、なんとかスイーツにしてみようと思うようになった。


  上之保ゆずが持つ魅力とは  
     
     
  キーンと空気の凍る11月、そこへ訪れると、柔らかな光を放つ水玉模様に一瞬で心を奪われる。岐阜県関市の北東部の山間部に「上之保」はある。上之保の地図を見てみると、岳山、女夫山などの山々に囲まれ、津保川の源を発し、自然が溢れる地域である事が分かる。山間部という土地柄、昼夜の寒暖差が大きいため、柚子がゆっくりじっくり熟していき、糖分の高いものとなる。さらに、波多野氏の柚子は、無農薬・無添加にこだわる。肥料は、この土地の柚子に合うよう改良し、柚子ひとつひとつにたくさんの栄養が行き渡るよう、丁寧に実の剪定をする。時には専門家を招き、管理を見直し高品質を保つ徹底ぶりだ。 実は木には長くて鋭い棘が多数あり、実が傷つかないようするのも一苦労のようだ。  
     


 

「大人から子どもまで、愛される柚子のスイーツをつくりたい。」 その日から私の頭の中は柚子のことでいっぱいになり、誰もがまた食べたいと思えるスイーツになるよう味と香りにこだわり続けた。 「柚子独特の酸味が強すぎると、子どもはイヤがる。そうかといって単純に甘くしすぎては、柚子の個性が死んでしまう。」 店で一緒に働くパティシエ・パティシエールはもちろん、シェフ仲間や業界以外の友人達にも率直な感想を求めた。


 


あの電話から約1年、遂に初めての柚子スイーツ「生絞り柚子はちみつゼリー」が完成した。 柚子本来の爽やかな香りを味わうため余分なものは入れず、はちみつと一緒に煮込むことによってクセのある苦味を軽減。そして何よりも私のこだわりは、波多野氏に丹精込めて作られた、皮まで安心して食すことのできる柚子を皮ごと使うことだった。 このスイーツを開発以降、柚子の虜になった私は「ショコラ」「チーズケーキ」「クッキー」と上之保ゆずバージョンを考案していった。


  柚子スイーツCOLLECTION  
     
     
  日本の里山の懐かしさをも感じる魅力高い柚子への追究、
柚子スイーツへの想いは、これからも続いていくだろう。